▼コンコルディア ★★★★
(Concordia)
版元:PD-Verlag
著者:Mac Gerdts
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リトルエッセンでニューゲームズオーダーさんより発売された「コンコルディア」
私の中で「渋い名作」として面白かった印象のある「ナヴェガドール」と同じゲルツの新作ということで、とりあえず飛びついてみました。

これまた作者も同じならメーカーも同じということで箱のサイズまで同じw
リトルエッセンの収穫物では最も大きい箱。2013年の新作ではアメリゴの次に大きなゲームでした。しゅ……収納問題がw

ゲームはローマ帝国を舞台に、領土と信仰を獲得して勝利点を稼ぐもの。
ルール自体は至って簡単で、手番が来たら手札から1枚カードを出して、その効果を得るだけです。本当にこれだけ。要はこのカードに様々な効果があり、その効果を上手く使って資源やお金を得、得た資源やお金で領土に家を建てたり、入植者を新たに派遣したりといった「拡大再生産」をして行きます。

手札のカードは場から獲得することも出来、上手く効果を考えながら獲得して自分を強化するデッキ構築の要素もあります。ゲームはこのカードが場からなくなってしまった、または誰か1人でもストックされている家を全て建てきったら、達成したプレイヤー以外が1手番ずつ行って終了です。終了条件を達成したプレイヤーには別途7点与えられます。 

また、手札となるカードは得点も持っていますが、それ自体が得点になるわけではなく、カードに描かれた「神」の名前によって得点条件が決まり、条件に沿って勝利点を獲得できます。例えば、家を建てている領土の個数×対応する神の名が書かれたカード枚数の点数が入ったり、領土の個数ではなく領土から算出できる資源の種類数×対応するカード枚数分の得点だったり。

ゲーム終了後、これらを全て決算して最も勝利点を獲得したプレイヤーの勝利です。

今回は、ひろぴさん、rkusabaさん、レテさん、Nakajiさん、私の5人でプレイ

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ゲームは全員中央のローマから開始。
最初はすることが移動と家の建築くらいしか無いのでNakajiさんが「建築士」(移動+家建設)のカードを使うと、他のプレイヤー全員「外交官」(各プレイヤーの直近で使ったカードいずれかをコピーできる)を使ってNakajiさんの建築士を打ち合わせしたかのようにコピーして旅立ち。

手番が早いほうがポジショニングに有利なので後手番ほど選択肢は少なく(その分所持金が多い状態でスタート)それでも領地を確保しておかないと収入もないし、得点にもならないので、皆それぞれ四方に散る形に。

私は「建築士は建築回数の縛りなし」のルールがすっかり抜けていて初手番で2軒家を建てられるところを1軒で止めてしまい大失敗。家の建設は複数のプレイヤーが同じ都市に実行することが可能ですが、2番目に建築する場合は料金2倍(必要資源数は据え置き)、3番目なら3倍になるため敷居が非常に高く、特に序盤は早い者勝ちです。

家を建てると収入が得られるようになるため、地域を指定して「長官」で資源集め。ただ、長官を使うと、指定した地域に他のプレヤーも家を建てている場合、資源をトスしてしまうので1つの地域を買い占めるように立ち回り。これが結構な失敗……後半の点数も伸びなければ、シェアしていない分、自分が長官を実行しないと資源が手に入りません。うーん、困った。

カードをある程度使って手札がなくなってきたら「護民官」を使用すると捨てたカードが手札に復活し、更に捨て札の枚数-3の金がもらえます。そして、更に更に食料と道具を支払うことで入植者(船)を1つローマへ新しく配置することも出来ます。入植者が増えると、建築士での移動距離も増え、もちろんコマも増えるので戦略が広がります。

とりあえず入植者をMAX(6人)まで投入するために護民官を回そうかとも考えましたが、そう上手くも行かず……とりあえず資源もお金も手に入れないと次に繋げないのですが、手に入れるのに手番を結構消費するので護民官をゴリゴリ出すのも難しく。

そんなところでマゴマゴしていると、他のプレイヤーはカードを買って強化を始めているので、そんなにカードが強いのか?と、改めてオープンされたカードを覗いてみると……なるほど、大体手札と同じだけど、中にはかなり強いカードもw

買ったカードはすぐ手札になるので、購入していくのもアリだなと。私も早速カードで手札の強化。

しかし、やはり後手後手感は否めず。私以外のプレイヤーは全員、最も高い価値のある「織物」を算出する家を持っていて取り残された気分。

印象としては、全てのアクションが2手くらい他のプレイヤーより遅く(最初の建築士の失敗と、カード購入タイミングが最後手だったため)得点を取るための形が出来た頃には既にかなりの終盤。
もう数手番しかないことがなんとなく分かったので、1手番ごとに最も効率よく点数を稼ぐことだけ考えてゲーム終了まで立ち回り。 

なんとか同じ系統のカードを重点的に集めることによって、丁度真ん中の3位をキープできて終わりました。 

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----所感
なんとも不思議なプレイ感です。故に正直、勝負は2回目のプレイからになる気がします。

面白いのは、手札のアクションにも得点にもなるカード。このカードは購入することで増やせますが、前半と後半でカードに対する考え方(購入の指針)が180度変わります。

前半は、カードを「アクション目的」としてその効果を中心に必要なものを獲得していきますが、後半はカードに付与されている「得点条件」を軸として考え、 カードのアクションが何であるかはあまり関係なくなります。購入のし方も、最初はなるべく低コストが良いので、1枚だけ追加コストなしで買えるアクションが重宝されますが、後半はとにかく枚数がほしくなるので、高いコストを払ってでも1手番に2枚獲得できるアクションを選びます。

この切り替えをどの程度に置くか(後半の買い方に早く移行したほうが有利だと思います)という悩みも楽しく、拡大再生産をいつ止めて、より点数が取れる横の広がりに切り替えるか?という考えどころが楽しいゲームです。

そして、その感覚が初見ではなかなか見極めが難しいので、2回目からのゲームかなと。

もちろん、初見も楽しいのですが「もっとこうすればよかった」を強く感じるゲームかなと思います。
ということで、もう一回やりたいので、どこかでお付き合いくださいませ。

そんな感じで、今日も「どうでもいい話」でした。

ではでは。