いきなりぶっつけ本番もよいですが、ちょっとした予備知識でゲームが面白くなると思うので、その辺りをつらつらと書いてみようかな?と思います。
ただ、実際にルールを知らないと「なんのこっちゃ?」という感じかとも思いますので、2回目のプレイの指針でもいいかもしれません。
興味のある方は、お付き合いいただければ幸いです。(お暇つぶし程度に)
【いきなり上級ルールで遊ぶ】
ルール量もそれなりにあるゲームなので、まずは基本ルールで......と考えるかもしれませんが、このゲームは是非、上級ルールで最初から遊んでみて欲しいです。
上級ルールと言っても、ゲームの根幹が変わるわけではなく、初期セットアップのルールが3つ変更されるだけです。
- 小都市に置かれる収入タイルをランダムに置く
→基本ルールでは置く場所が指定されています - キャラクターをプレイヤー人数+1枚ランダムに引き、最後手番のプレイヤーから獲得する
→基本ルールでは、手番により使うキャラクターが指定されています - 目的地カードを4枚配り、内2枚を選んで2枚を捨て札とします
→基本ルールでは、2枚配るだけです(選択なし)
【旅の目的を知る】
このゲームはフレーバーテキストから「旅をするゲーム」という印象を受けますが、旅(移動)をすれば勝てるゲームかと言えばそういうわけではありません。ただ、旅にはさまざまなメリットがあることは確かです。そのメリットと、メリットに割くリソース、もしくはアクション(手番)を天秤にかけて、移動を敢えてしないという選択も時には必要です。
では、旅をすることのメリットはどのようなことがあるのでしょうか?
メリットは以下の5つが挙げられます。
- 収入を増やす
→小都市に商館を建てられれば定期収入が得られるようになります
恐らくこれがどのようなプレイであっても共通のメリットで、リソースを得る手段が少ない本作にとって、この定期収入は非常に有用かつ重要な要素です。小都市の収入タイルの配置によって戦略が変わってきます。 - アクションの幅を広げる
→大都市に商館を建てられれば、都市のアクションが使えるようになります
この都市アクションは1ラウンド1回しか発動できないため早い者勝ち。
アクションの内容によっては一部キャラクターにかなりの恩恵をもたらします。ただ、使用する都市アクションカードはランダムに決められるので、全く機能しない都市アクションばかりになることも...... - 目的地の達成
→目的地を達成することで勝利点を得ます
3箇所あるいは4箇所ある目的地を達成する(目的地に商館を建てる)ことで、ゲーム終了時に20点前後の点数を得ることができます。ただ、時には諦めることも大切で、目的地1箇所のロスは大体10点前後、カード丸々1枚放棄してもそこから更に3点減るだけなので、移動を何度も費やして目的を達成するより、契約書の達成などで得点した方が効率が良いことも多々あります。この辺の見極めは重要です。 - 商館建設ボーナスの達成
→商館を8個建設で5点、9個建設で更に10点獲得できます
これは罠です。
このゲーム、システム上1ラウンドに2回以上移動することが難しい(商館を1ラウンドで2個以上置くのが難しい)ので、全5ラウンドで8個ないし9個の商館を置くのは結構な至難の業です。一部移動が有利なキャラは達成しやすいですが、そういった優遇キャラを持っていない場合は素直に諦めた方が良いでしょう。 - 北京到達ボーナスの達成
→北京に到達することでゲーム終了時に得点があります
北京到達ボーナスは10→7→3→1と、到達する順番によって目減りしてしまうので、可能であれば10点、もしくは7点くらいは目指し、3位以下であればバッサリ切ることも大切です。
【キャラクター選択】
キャラクター選択は上級ルールを用いて、各自選ぶ方式を採って欲しいと前述しました。
ではどのキャラクターを選べばよいのか。少し触れておこうと思います。
あ、キャラの名前は適当です(笑)
ぶっちゃけ、プレイ前でしたら、「ああ、このキャラ強いんだな」程度に流し読んでください(笑)
実はキャラクターには強さがあると思っていて、ザックリとではありますが、私が考える強さをランク付けしてみました。あくまで私の現時点での所感なので、後々変わっていくかもしれません。
上の画像で上段4枚がAランク、真ん中1枚がBランク、下段3枚がCランクです。
<Aランク>
黒商館マン
→都市に止まらなくても商館を建てることができ、恩恵を受けられる
→黒い商館を2つ持ち、計11個商館を建てられれば更に+10点
MOSCOWから始まる上段ルートに目的がある場合には、最後手番から(オアシス→MOSCOW→ANXI)の3歩移動で商館を2つ建てに行くパターンが強いです。ANXIの収入タイルが強ければ更に狙う価値あり。他にも、スタート地点に近い大都市にお金補助のアクションがあればかなり有利になります。歩くだけで商館が建てられるということは、収入面でもアクション面でもメリットが大きく、「とりあえず選ぶ」で戦えるキャラになっています。
白ダイスマン
→ラウンド収入として白いダイスを1個得られる
→ラウンド収入として契約書タイルを1枚得られる
ワーカープレイスメントでワーカーが多いというのはそれだけで高いアドバンテージ!
また、ダイスの色が「白」というのがミソで、同じアクションを2回出来る可能性も。定期収入として契約書も貰えるので、移動はオマケ程度(初手番を取りにいく手段&リソース収入を増やす)にとどめ、契約書達成を主軸に組み立てると強いキャラです。盤面を確認して「ORMUZ」か「ANXI」辺りにリソースもしくは「?」の収入タイルがあればかなり有利に立ち回れるキャラ。もしくは「ALEXANDRIA」「MOSCOW」「SAMARCANDA」辺りにリソース補助のアクションがあれば、そちらも非常に有益かと思います。
後乗せサクサクマン
→アクションを実行する際に、同アクション2番目以降のコストを払わなくて良い
皇帝の恩寵以外のアクションについて、手番順に心を砕く必要が無く、これによる金銭的メリットも絶大。
ダイス目に左右されますが、大きな目が出れば出るほど強くなります。盤面の形に関わらず強さを発揮するキャラクターで、Aランクの中でも初心者向けかもしれませんが、どこで点を採っていくかの方針はキャラ能力から搾れないので自分で考える必要があります。この辺りで上級者でも面白いキャラとも言えます。
ドッペルマン
→2つの旅人コマを利用して旅をすることができる(移動アクションを分割)
→ラウンド収入としてラクダを1個得られる
得点力が黒商館マンより弱い(黒商館ボーナスが無い)ので下位互換感は否めませんが、上手く目的地ルートを2本+α程度に収め分割して進められれば、アクションや収入面では引けを取らないかと。むしろ、スタート地点近くに強いアクションや収入が集中していた場合は、2分割して獲得しに行けるため、序盤のアドバンテージは非常に大きくなるかと。ただ、そこは都市アクションカードや収入タイルの引き運なので、やはり黒商館マンの方が安定度は高いかな。
<Bランク>
ワープマン
→オアシスから任意のオアシスまで1歩でワープできる
→ラウンド収入として3金得られる
一見強い。いや、もちろん弱くは無いのですが......
ただ、よくよく考えてみると、オアシスワープするためには、移動が1歩分余計に求められ、結果、移動は常に「3」ないしは「4」まで必要となるため、金銭的コストは割高。故に1歩分の補填として定期収入の3金があるのだと思いますが、3歩移動は金銭的効率が悪く、3金では微妙に損であるため、移動の効率をメリットで相殺することを考えると、かなり計画的な移動が求められます。
また、大都市は良いですが小都市に行きたい場合は、「XIAN」以外ラクダが必要となり、脱出コストも考えるとバカにならなず、なかなか難しいキャラです。
逆に言えば「XIAN」に「?」の収入タイルが配置された場合、序盤で積極的に狙いに行けるのでこのキャラは非常に輝きます。また、北京到達もしやすいので、この辺りを軸に達成ボーナスと収入による契約ボーナスをバランスよく狙っていくキャラとなります。
<Cランク>
パラサイトマン
→他のプレイヤーが市場アクションを実行した際に、該当するリソースを得る
このキャラが居ると明らかに市場のアクションが絞られてしまうため、キャラクター能力は牽制としてしか機能せず、あまりメリットが無い......という状況に陥りやすいです。
基本スタイルは、得られたリソースで契約を達成していきたいところですが、そこまで盛大にリソースが得られるわけでもなく、中途半端間は否めず。
自ら「皇帝の恩寵」のアクションを絞って市場へ誘導する手もありますが、自分自身、市場を使ったほうがリソースが多く得られるので皇帝の恩寵にそこまでアクションを割けないというジレンマも。
能動的なアクションは無いので、初心者向けかな。
北京マン
→北京スタート
→北京到達ボーナス(10点)をスタート時に所持
辛いです。
最初に得られる10点のアドバンテージを守りきれるかだけかなと。
メリットがあるとすれば、大都市の一番乗りボーナスが取り易いくらい。一応、SUMATRAの都市アクションカードが魅力的なら狙う価値はあります。あとは、「XIAN→オアシス→KARACHI」のルートが追加コストの無い凪コースなので、「XIAN」と「KARACHI」に強い都市アクションや収入タイルがあった場合には序盤のアドバンテージを広げられるかもしれません。タイルとアクション次第ですが、そういう意味ではバチっとハマった際には非常に面白いかもしれないキャラ。
ダイス振らないマン
→ダイスを振らず、任意の目を使用できる
一見これも強いのですが、なにせこれだけでは得点に繋がらず、能力によるアドバンテージも他のプレイヤーのダイス目に左右される「相対アドバンテージ」なため、強さが安定しないという面アリ。
初心者向けではありますが、ダイスを振る楽しさはなくなるので、勧めてよいものかも難しいところ。スタート地点付近の大都市の都市アクションカードの能力次第では光るキャラクターになり得ますが、これまた引き運なので、安定はせず。
皇帝の恩寵に常に6を置く嫌がらせで場をかき回すことが、非常にやらしい彼の能力の使い方かも。
基本的に、移動系の能力を持つキャラは、目的地達成と北京ボーナスを狙っていき、それ以外のキャラは契約書メインもしくは、目的地と契約書をバランスよく達成することで得点する形になります。
【強い都市アクションカードをチェック】
都市アクションカードは毎回ランダムで盤面に配置されていきます。この都市カードの能力は結構軽視されがち。枚数が大都市の配置数以上にあるので、カードの配置自体にも当たり外れがありますので、「当たり」のカードをいくつか覚えておくことで、戦略を考えるとより面白くなるかと思います。
<お金補填系>
資源をお金に変換していくものが強く、単純に金額が大きいものが強いです。
ダイスの目罰x2金のアクションは得られる金額こそ少ないですが、リソースを必要としない=アクション数の削減になるため強いです。
<移動系>
移動の回数はかなり限られるため、ダイス1個+リソースで追加の移動を得られるのは非常に強いです。
特にラクダで移動できるアクションは、狙い易く重宝します。
他にもラクダとリソースの交換など強いものがあるので、ゲーム開始時には必ず全ての大都市のアクションカードに目を通すクセをつけると良いかもしれません。
なんとなく思いつく部分だけザックリと。プレイ開始前の予備知識でした。
こんな予備知識が無くても楽しく遊べますので、どうぞ、気負うことなく週末は「マルコポーロの足あとライフ」をお過ごしくださいませ。
そんな感じで、今日も「どうでもいい話」でした。
ではでは :-)