▼ロシアンレールロード ★★★★☆
(Russian Railroads)
版元:Hans im Gluck
著者:Helmut Ohley & Leonhard "Lonny" Orgler
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2013年のSPIELE MESSE スカウトアクション1位というこの時期では最も輝かしい経歴を引っ提げて、鳴り物入りで上陸した「ロシアンレールロード」

プレイ前は、重いゲームが多いハンスのゲームの中でも「過去最高に長いゲーム」という触れ込みもあり、期待80%、不安20%といったところ。そんなロシアンレールロードも、昨年末にメビウス便に乗ってきたためプレイの機会に恵まれました。

タイトルにあるように「シベリア横断鉄道」「サンクトペテルブルグ鉄道」「キエフ鉄道」の3つの特徴あるロシア鉄道を伸ばすゲーム。

システムは非常に分かり易いワーカープレイスメントで手番にすることは、ワーカーを各アクションエリアに指定された数(1個~3個)置くだけです。同じアクションを複数人で実行することはできず、それを叶える特殊行動のようなものもありません。非常にオーソドックス。

実行できるアクションについても特殊なものはなく、線路を伸ばしたり、汽車や工場を獲得したり、技術を上げたり、金貨やラウンド限定のワーカーを獲得したり、行動順の優先度を獲得したり……言うなれば自らのステータスアップのみです。

リソースは若干ありますが、マネジメント要素はありません。プレイヤーはただひたすらに線路を伸ばし、最新鋭の汽車を買い、工場を建て技術を上げ……これらでもたらされる恩恵により、ラウンド毎に累積される得点を競い合います。

7ラウンド(4人プレイ時)終了した時点で最も得点が高いプレイヤーの勝利です。

初プレイは、びすとろもちゴリラにて、けんすけさん&ゆうすけさんとマナキさん私の4人でプレイしたのですが、ちょっと時間が経って記憶が曖昧なため(大体憶えていますが)直近で行ったRaelさん、いささん、わかともさんと私の4人で行ったプレイをば。

写真は、初プレイ時のものとなります。

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2回目と言うことでなんとなく打ち手もわかっていて、1回目のプレイで1位だったマナキさんが、技術重視で早々に技術点を獲得していたので、それに倣えと技術をチマチマと。

また、効率よく「?」のタイルを獲得するために、サンクトペテルブルグ鉄道を延ばして行きます。

ただ、いささんも同じようにサンクトペテルブルグ鉄道を延ばしており、 手番順で獲得が2番手に。もちろん、いささん「得点条件カード」を得ます。そしてオマケとして「黒ワーカー」獲得。
私は「9列車」を狙っていたので、ここは被らずホッとしましたが、実はもうこの「ホッとした」時点で私の戦略ミスだった気がします……

「9鉄道」を獲得した私は、その鉄道を予定通りキエフ鉄道に配置し、毎ラウンド20点確定コース。

しかし、いささんの毎ラウンド獲得する得点に微妙に届かず。どこで点数を獲っているのか?結構満遍なく獲っている感じ。

Raelさんも満遍なく鉄道を延ばしていますが、あまり得点に結びついておらず停滞。わかともさんは、シベリア横断鉄道で勝負する計画か、×2タイルと路線延長に明け暮れる日々。3人とも少しずつ点数を積み重ねて行きますが、いささんとの獲得点数の差は無くなるものの、序盤に離された得点分を補填できず。

いささんは、キエフも極め、技術は中間点であるものの、工場で得点カードを追加で得るなど磐石。さらに余ったアクションでシベリア横断鉄道にも進出&黒線路完成し、最強の白線路と×2+得点追加タイルの恩恵で大量得点……終わってみれば終始1位から落ちることなく、いささんがトップを走り抜けていたのでした。

私は2位……おかしい、ベストを尽くしたハズなのにw


----所感

ド王道なワーカープレイスメント。
特殊な能力はなく、アクションスペースも重複なしの早い者勝ち。アクション自体も難しいものはなく、純粋にこの「早い者勝ち」によって選択肢が狭まる中で何がベストなのかを考えることに重点を置いたゲームとなっている。

基本的に、3本あるいずれかの線路を延ばすか、技術を延ばすかしかすることはなく、延ばした結果得られるインセンティブの違いが悩ましさを生んでいる感じ。もちろん全てを極めることはほぼ不可能なので、取捨選択が求められる。

故に非常にシステムはシンプルながら、考えることが多く結構な長時間ゲームになりがちなのが欠点かも?(プレイ中はあまり気になりません)
また、ラウンド毎に発生する得点計算が後半若干煩雑。得点が累積型であるため、序盤の差をそのまま引きずることも多く、大逆転は望めないため、このあたりはゲームが長いだけに好き嫌いが分かれそうなところ。

とはいえ、抜群に面白いです。2013のエッセン新作の中では今のところ一番のお気に入り。世間の評判どおりの面白さでした。

プレイ時間の長さに物怖じせず、是非遊んで貰いたい作品です。是非是非。

そんな感じで、今日も「どうでもいい話」でした。

ではでは :-)