▼バロニィ ★★★
(Barony)
版元:Matagot
著者:Marc André
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宝石の煌きを世に輩出したマーク・アンドレ氏による最新作ということで発売前から話題となっている本作。ルール量もたったの4ページという軽さで、到着後早速遊んでみました。 

コンポーネントの美しさに反して、ゲームは硬派な陣取りゲーム。
初期セットアップでは、各プレイヤー任意の場所3箇所に都市と騎士2個を配置してゲーム開始。
手番で出来ることは以下の6つ

  1. 都市を1つ指定して都市に騎士を補充
  2. 騎士を1へクス移動(2個まで)
  3. 騎士を村や要塞に変換(実質個数制限なし)して、土地を占領し資源点チップを得る
  4. 村1つを都市に変換して10勝利点を得る
  5. 騎士を1個ゲームから除外したうえで、ゲームボードの外壁の任意のへクスに騎士を1個配置
  6. 15資源点を支払って爵位を上げる(15勝利点を得る)
できることはこれだけです。
細かい制約がもう少しありますが、出来ることはこれだけ。
いずれかのプレイヤーが最高爵位(公爵)まで到達したら、そのラウンドで終了となります。

基本なにをやっていくかと言うと、騎士を移動させて、移動した騎士を村や要塞に変換し資源点チップを得たうえで、チップに書かれた資源点で爵位を取得したり、資源点チップには勝利点も書かれているので資源点チップ自体を集めたり、都市を建設して勝利点を得たり......とそんな感じです。

また、他のプレイヤーの村を騎士2個派遣することで潰して資源点チップを奪うことなどもできますが、あらかじめ、自分のコマ(騎士あるいは村)が2個へクスに配置されていれば攻撃されませんし、都市や要塞など侵入不可なへクスも出来るので、プレイした感想としては、この攻撃的アクションを成功させないようにいかに防御するか、あるいは攻撃されても影響の無いように資源点チップを管理していくかを考えるゲームになっています。
ゆえに、攻撃がそれほど起きるわけではなく、バチバチになるという印象ではありませんでした。 

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巷で評判のこのゲーム。
個人的な感想を言わせて貰えば、ちょっと無機質すぎるかなと。

同作者の「宝石の煌き」も結構同じ感想なのですが、シンプルさを追求し、システムとしてもスリムでよく出来ているとは思うものの、楽しさが渋すぎる感があると感じます。
それでも「宝石の煌き」は、攻撃的アクションが存在しないため、初心者でもそれなりに勧められる作品ではありましたが、本作は経験値が無いと攻撃的アクションが容易に発生してしまったり、手詰まりになることも予想されるため、シンプルではあるものの出しどころが難しいです。

あとは、初期配置が本当に重要で、ここでかなり経験の差が出てしまいます。
この辺りもちょっと出しどころが難しい理由になりそうです。

ゲーマー向けか?と言われれば、そうだとは思いますが、何分、ゲーム性に華が無いため、今は盛り上がっていますが、飽きる......というか、相対的に別のゲームが選ばれて遊ばれなくなりそうな印象も受けました。
宝石の煌きが既にゲーマー間で率先して遊ばれていない(経験の浅い方のほうが遊んでいる)印象なので......
固定メンツで繰り返し遊ぶのに適したゲームといったところでしょうか。

ゲームはそれなりに面白いと思います。
ただ、ちょっと渋すぎてテンションが上がらないかな~という感じです。
人も選ぶと思います。それなりに重いゲーム、考えるゲームが遊ばれるメンツでも、「面白いとは思うんだけど......」という含みのある感想が多かったです。 


確実に人を選ぶので、購入前に遊んでみることを強くオススメします。


囲碁や将棋が好きな方にはバチっとはまりそう?


そんな感じで、 今日も「どうでもいい話」でした。

ではでは :-)