邦題は「チューダーの薔薇」ですが、原題が「Noblemen」貴族という意味のようで。
どこからチューダーやら薔薇やらが出てきたのかちょっと不思議ですが(ルールブックのフレーバーテキストを読み込んだらあるのかな?)

「貴族」とストレートな邦題にするよりは、そこはかとないセンスを感じなくも無い「チューダーの薔薇」

半身内なゲーム会でごり押し投入してみましたw

▼チューダーの薔薇 ★★★
(Noblemen)
版元:Pegasus Spiele
作者:Dwight Sullivan
DSC_1164.jpg

10フェイズからなるラウンドを3ラウンド(1ラウンドを「十年期」と呼ぶので、1フェイズは1年?)を行い、最も勝利点を稼いだプレイヤーの勝ちとなるゲーム。

手番で行えることは、土地の拡大、建設、徴税、接収、賄賂、寄贈、休息(パス)のうちのいづれか1つ。

土地は拡大すれば収入があったり、タイル(土地)がもらえたり、後にある仮面舞踏会に有利になったり。
建設で得た建物は勝利点をもたらすものや、やはり仮面舞踏会を有利にしたり……とかなり「仮面舞踏会」が重要なファクターであることが伺える頻度で、仮面舞踏会に関わる項目がチラホラと。

仮面舞踏会は、十年期(1ラウンド)に2回あり、仮面舞踏会開催フェイズに多くの噴水広場や、宮殿(建物)はたまた賄賂や醜聞を費やすことで爵位が与えられ、高位の爵位は即ち勝利点が貰えるほかに、建物を建てる際のコストを安くしたりと恩恵をもたらします。

あと、このゲームで面白いのが「女王マーカー」の存在。

女王はまずスタートプレイヤーの右隣に与えられ、時計回りに各プレイヤーがプレイした後、女王マーカーを持っているプレイヤーの手番が終了したとき1フェイズが終わります。

なんか普通に聞こえるかもしれませんが、この女王は気まぐれで新しい物好きw
プレイヤー手番中に宮殿を建てたり、噴水広場を完成させたりすると、条件を満たしたプレイヤーの元へと移動してしまいます。

つまり、自分の手番が回ってくるまえに女王の移動があると、そのフェイズは手番が回ってくること無く終了してしまうんです。

「賄賂工作(賄賂カードの購入)を十分にしてから仮面舞踏会だ!」

なんて思っていても、女王がアッサリ移動して、準備の整わないまま仮面舞踏会に臨んで惨敗したりもしばしば。

今回のプレイを振り返ると、初心者用のルールで、初期の所持タイル(土地)12枚を均等に同じものを配ったため、初期の差こそなかったものの、私は森がなかなか引けずにタイル調達が難しく、その代わり噴水と平原が多めだったので、ひたすら仮面舞踏会での爵位取得と、建物による勝利点獲得を狙って立ち回り、なんとか1位でゴールすることが出来ました。

途中、装飾を他のプレイヤーが建てはじめたり、建物自体の建設戸数も追い上げられたり危ない面もありましたが、逃げ切った形です。

公称プレイ時間が75~120分と長いゲームでしたが、4人プレイでインスト込みで2時間かからないくらいでした。ゲーム自体は1時間半弱くらい。

女王の移動でフェイズが進むので、結構サクサク進みますし、そのお陰で「手番足りないよ!」というイメージが非常に大きくなるため、感覚的にもプレイ時間が短いような気がします。

これはもう一回やりたい……

アートワークの濃さも個人的に素敵ですしw

所持タイルやお金は非公開情報なため、衝立がありますが、この衝立も非常に大きくて使いやすいうえに、絵が濃くて素敵w

▼ついたてー
DSC_1165.jpg

タイルを使った箱庭的ビルドもあれば、キーフラワーに似た、でもキーフラワーほど過剰にならない適度な他人の土地への干渉もあり。

実は購入する際に「キーフラワーより面白いですよ」というセールストークをされたのですが(ちなみにキーフラワーを店内で見ていた等はないw)
完全に好みの問題ですが、確かにキーフラワーより圧倒的に自分好みなゲームでした。

ちょっとお高い&たぶんコンポーネントを開梱するまえは、2.5kgくらい重量のあるいろいろな意味で「重いゲーム」ですが、プレイしてみれば難しいことはあまりないので、初心者にもオススメできる重ゲーかなと思いました。

そんな感じで、本日も「どうでもいい話」でした。

ではでは。