▼気球で大空へ ★★★
(Aufbruch in Abenteuer)
版元:HABA
著者:Eljan Reeden
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普段あまりHABA社の製品を買うことのない私ですが(所持数:11/595個)なんとなく評判を見ていて気になって購入してみた「気球で大空へ」……結論から言うと、これはかなりヒットでした。

ゲームは3種類(3色)のどうぶつ達を気球で大空へ運ぼうといった簡単な内容。
プレイヤーは手番が来たら山札もしくは捨て札から1枚カードを自分だけ見て、それを自分の前にオープンして置くか、裏向きに捨て札として山札の周りの適当な場所に捨てるかいずれかを行います。

カードは大きく分けて「かご」「気球」「END」の3種類あり、まず「かご」のカードを自分の前にオープンする必要があります。次に「かご」に描かれたどうぶつの数だけ、対応する色の「気球」をオープンすることで、気球は空へ旅立ち、その際にかこに乗っていたどうぶつの数だけ得点となります。

基本ルールは3色ある「かご」はひとつずつしかオープンできませんが、上級者用バリアントだと「かご」は無限に置けます。しかし、ゲーム終了時に「かご」が残っていると、かごに描かれた動物の数だけマイナス点となります。

ゲームは「END」カードが3枚オープンされた時点で終了となり、得点の多いプレイヤーの勝利となります。

今回は、akiさんと2人でバリアントルールにてプレイ。

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最初は「かご」を山札から引かない限り何も置けないのでとりあえず山札からお互いに1枚ずつカードを確認。
私はほとんど「気球」を引き手が進まず、akiさんも苦い顔をしてカードを引いては捨てるを繰り返す始末。なかなか「かご」のカードが来ない。

出せるカードが来ないと山札の周りには捨て札が溜まっていき……要は、ここまでは自分が捨てたカードが何であったか、相手がどんな状況下でドコにカードを捨てたかを記憶する記憶ゲームです。

暫く捨て札が続きましたが、やっと「かご」を引き、少し選択肢が出現。

akiさんも「かご」が引けていないと言う事は、捨て札は(枚数比率的に)気球である可能性が高く。しかも、自分ではオープンした「かご」に対応する気球を引いていなかったので、ここはひとつakiさんの捨て札をめくってみることに。

1枚目オープン!……「ENDカード!?」

見事にハズレ。akiさんやけにニヤニヤ。くやしいw

次の手番で更にもう1枚、akiさんの捨て札をオープン!


え?ENDカード……

akiさんのニヤニヤは、いきなりENDカードを2枚引いていたことへの苦笑いと、それを私が一生懸命「無意味に」めくっていることのおかしさからくるものだったようです。くやしいww

しかし私もENDカードを山札から引いて、場に捨て。これで自分だけ3枚のENDカード(終了条件)を確認できたので、いつでも終わらせることができる!と思っていたら、そんなカードをakiさんが確認してしまい、2人ともサドンデス可能な状態に。

そんななか欲張って「かご」を沢山並べていた私は、気球を完成させた数はakiさんと同じでしたが、マイナスを抱え込んでいる状態であり、そこを付け込まれて、さっさと終わらせに走るakiさんにENDカードを3枚オープンされてしまって負けてしまいました。


HABAだからと言って侮る無かれ、バリアントは特にジレンマの強いゲーム性の高い作品に仕上がっています。
終わるタイミングがプレイヤーの裁量に任されていて、隙を見せると終了させられてしまう、でももっと得点が欲しい……なんて感じです。

基本ルールはジレンマはありませんが、一度にオープンできる枚数が少ないため、必然的に捨て札が増え、ジレンマこそありませんが、記憶と推測のゲームへと変貌を遂げます。基本ルールは子供向け、バリアントルールは大人向けという棲み分けが意外にキッチリ出来ているなんとも面白い作品です。

値段も手ごろ、箱も小箱でこれだけ手軽に遊べますから携帯アイテムとしてちょっとした普及に威力を発揮しそうです。とても良いゲームかと。オススメ。

そんな感じで、今日も「どうでもいい話」でした。

ではでは。